Vol .2 世界の香りが、カフェ・ラ・ロズレの焼き菓子を支えています

「このケーキは、どうしてこんなに香りがいいのですか?」

お客様から、そんな嬉しいお言葉をいただくことがあります。

もちろん、美味しさの主役は、国産レモンや発酵バター、小麦粉、卵などの素材です。

しかし、その味わいをそっと引き立ててくれる名脇役がいます。

それが、私がお菓子作りに大切に使っている、世界各国のリキュールやビネガーです。

配合や使用する量は、お店の大切な秘密ですが、それぞれの素材が持つ豊かな香りや個性を生かしながら、一つひとつ丁寧に焼き上げています。

今日は、その名脇役たちをご紹介したいと思います。

フランス生まれの「グラン・マルニエ」

産地:フランス

コニャックをベースに、ビターオレンジの香りを加えた世界的に有名なオレンジリキュールです。

焼き菓子やチョコレートとの相性が良く、華やかな柑橘の香りと深いコクが、お菓子に上品な余韻を与えてくれます。

フランス生まれの「コアントロー」

産地:フランス

スイートオレンジとビターオレンジの果皮から造られた、透明で香り高いリキュールです。

爽やかで繊細な柑橘の香りが特徴で、レモンを使った焼き菓子とも相性が良く、素材の魅力を優しく引き立ててくれます。

ドイツ・黒い森地方の「キルシュ」

産地:ドイツ・シュヴァルツヴァルト(黒い森)地方

サクランボから造られる伝統的な蒸留酒です。

チェリーそのものを思わせる上品な香りが特徴で、フランス菓子でも古くから親しまれています。

ほんの少し加えるだけで、焼き菓子に奥行きのある香りを添えてくれます。

フランス・ノルマンディー地方の「カルバドス」

産地:フランス・ノルマンディー地方

リンゴを原料として造られる伝統的なブランデーです。

長い熟成によって生まれる豊かな香りは、焼き菓子に深みと温かみを与えてくれます。

素材同士をやさしくまとめ、上品な味わいへと仕上げてくれる一本です。

白ワインビネガー

産地:フランス

白ワインから造られる、すっきりとした酸味が特徴のビネガーです。

「ケーキにお酢?」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、お菓子作りでは酸味を感じさせるためではなく、素材本来の風味を引き立て、味のバランスを整えるために使われることがあります。

ほんの少し加えるだけで、全体の味わいがすっきりとまとまり、より美味しく感じられることがあります。

世界の素材への感謝

こうして並べてみると、フランス、ドイツなど、世界各地で受け継がれてきた伝統の味が、一つの焼き菓子の中で出会っています。

私は、これらの素材を「香りづけ」のためだけに使っているわけではありません。

それぞれの個性を生かしながら、素材本来の美味しさを引き出し、「もう一口食べたくなる」と感じていただける焼き菓子を目指しています。

目立つ存在ではありませんが、世界から集まった名脇役たちは、カフェ・ラ・ロズレの味を静かに支えてくれる、大切な仲間です。

次に焼き菓子を召し上がる際には、そんな世界の香りにも、少し思いを巡らせていただければ嬉しく思います。

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