Vol. 20 プルメリアを温室から玄関へ移した理由

- ハワイに憧れて育てるプルメリア 温室から玄関へ移した理由
ハワイのプルメリアに魅せられて
プルメリアといえば、ハワイを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
私自身、ハワイでプルメリアの美しい花と香りに魅了され、日本でも育ててみたいと思ったことが、栽培を始めるきっかけになりました。
プルメリアは中南米やカリブ海地域などを原産とする、熱帯から亜熱帯にかけての暖かい地域で育つ植物です。ハワイでは庭先や街中でも見かける、親しみ深い花の一つです。
ハワイの気候を特徴づけるものに、北東から吹く貿易風があります。年間を通して温暖な気候に恵まれていますが、島の地形や風の当たり方によって、雨の降り方などには地域差もあります。
そんなハワイで見たプルメリアを、日本の自宅でも育てているわけですが、実際に栽培してみると、気候の違いによる難しさを感じます。
日本で育てる難しさは、冬の寒さだけではない
日本の多くの地域は温帯に属し、四季による気温の変化がはっきりしています。
プルメリアにとって、冬の寒さが大きな問題であることは言うまでもありません。しかし、私が特に難しいと感じているのは、夏の終わりから秋、そして冬へと向かう時期です。
夏の盛りには、温室の中が暑くなりすぎます。温室は寒さを防ぐためには便利ですが、日差しが強い日は外気温以上に温度が上がってしまいます。
温室内の温度を下げるには、換気などの工夫が必要です。それでも十分に下がらず、冷房を使わなければならないとなると、電気代などの経済的な負担も大きくなります。植物のために温室を冷房するというのは、なかなか現実的ではありません。
そして夏が終わり、秋になると、今度は昼間と夜間の温度差が問題になります。
昼間はまだ暑いのに、夜から明け方にかけては急に冷え込む。最低気温だけでなく、一日の中で温度が大きく上下することも、プルメリアの管理を難しくしているのです。
そこで今回は、屋外、温室内、玄関内の温度と湿度を、SwitchBotを使って実際に記録し、比較してみることにしました。
実際に測ってみると、温度差はこれほど大きかった。
① 屋外の温度記録

この日の屋外の最高気温は30.3℃、最低気温は12.3℃でした。最高と最低の差は18.0℃にもなります。
昼間は30℃を超えるほど暖かくても、明け方には12℃台まで下がってしまう。これが日本の秋の気候です。
② 温室内の温度記録

温室内では最高49.7℃、最低12.0℃を記録しました。最高と最低の差は37.7℃です。
屋外の最高気温が30.3℃だった日に、温室内は49.7℃まで上昇していました。一方で、最低気温は12.0℃。温室に入れれば常に暖かく保てる、というわけではないことが分かります。
温室は寒さ対策として有効な面がありますが、日中の高温と夜間の冷え込みの両方に気を配らなければなりません。
③ 玄関内の温度記録

そして、玄関内の記録です。
今回の測定では、最高22.0℃、最低16.9℃、平均19.5℃でした。最高と最低の差は5.1℃です。
屋外や温室内と比べると、玄関内は温度変化がかなり小さく、安定していました。
3か所の温度を比較してみました
それぞれの記録をもとに、屋外・温室内・玄関内の温度を表にまとめてみました。
| 測定場所 | 最高温度 | 最低温度 | 平均温度 | 温度差 |
| 屋外 | 30.3°C | 12.3°C | 17.7°C | 18.0°C |
| 温室内 | 49.7°C | 12.0°C | 20.9°C | 37.7°C |
| 玄関内 | 22.0°C | 16.9°C | 19.5°C | 5.1°C |
※各場所で記録した実測データに基づく比較です。測定条件や期間が完全に同一ではないため、厳密な同時比較ではなく、それぞれの環境の特徴を知るための参考値として掲載しています。
この表から分かるのは、最低気温だけでなく、一日の中での温度変化にも大きな違いがあるということです。
屋外では18.0℃、温室内では37.7℃もの温度差がありました。それに対して、玄関内の温度差は5.1℃に収まっています。
温室は寒さを防ぐためには便利ですが、日中は外気温を大きく上回る高温になることがあります。今回の記録では49.7℃まで上昇しており、温度管理の難しさを実感しました。
一方、玄関内は今回測定した3か所の中で最も温度変化が小さく、安定していました。
もちろん、温度差が小さいことだけで、プルメリアにとって最適な環境だと断定することはできません。湿度や日照、風通しなども関係しますし、真冬の1月、2月に玄関内の温度がどう変化するかも、まだ分かりません。
今年は玄関で冬越しを
こうした実測データを参考にして、今回はプルメリアを温室から玄関内へ移すことにしました。
玄関へ移したのは、プルメリアだけではありません。ピカケが2鉢、ティーリーフが1鉢あります。いずれも暖かい地域に由来する植物なので、寒さに注意しながら、まとめて玄関内で管理することにしました。

ただし、今回の判断が真冬にもそのまま通用するかどうかは、まだ分かりません。
現在はまだ10月です。これから1月、2月と気温が下がっていく中で、玄関内の温度がどこまで保たれるのか、引き続き記録を取っていく必要があります。
真冬になれば、また別の問題が出てくるかもしれません。そのときは、そのときの温度データや植物の状態を見ながら対応していこうと思います。
ハワイと同じ環境を日本で再現することはできません。それでも、できるだけプルメリアが過ごしやすい環境を考え、実際に温度を測りながら工夫していくことはできます。
まずは、今できる対策として玄関へ移動しました。
これから冬に向けて、温度や湿度がどのように変化するのか。そして、プルメリアたちがどのような様子で冬を越していくのか。引き続き観察していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからも、季節の花や植物のこと、日々感じたことを、一つひとつ綴っていきたいと思います。
お近くにお越しの際は、どうぞお気軽にお立ち寄りください。
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