Vol. 19 私が初めて出会った洋楽 カーペンターズ

私がまだ中学生だった頃のことです。その頃、一人の方がカーペンターズのLPレコードを貸してくださいました。レコードに針を下ろし、スピーカーから流れてきたカレン・カーペンターの歌声を初めて聴いたときの感動は、今でも忘れることができません。透明感がありながらも温かく、心にすっと染み込んでくるような歌声に、私はすっかり魅了されました。

その中でも特に心に残ったのが、『Yesterday Once More(イエスタデイ・ワンス・モア)』でした。この曲は1973年に発売され、子どもの頃にラジオから流れてきた音楽を懐かしく思い出し、その曲を聴くことで当時の思い出や感情がよみがえるという、ノスタルジックな気持ちを歌った名曲です。

この曲を歌っているのは、カーペンターズのボーカル、カレン・カーペンターです。兄のリチャード・カーペンターと兄妹で活動し、その美しい歌声で世界中の人々を魅了しました。しかし、カレンは1950年3月2日に生まれ、1983年2月4日、32歳という若さでこの世を去りました。長年にわたり神経性やせ症(拒食症)と闘い、その影響による心不全が原因でした。当時はこの病気への理解が十分ではなく、彼女の死は社会に大きな衝撃を与えました。

『Yesterday Once More』を聴くたびに、中学生だった頃の自分がよみがえります。あのLPレコードを貸してくださった方のこと、レコードに針を下ろすときの少し緊張した気持ち、そして部屋いっぱいに流れたカレンの優しい歌声。そのすべてが昨日のことのように思い出されます。

音楽には、時を超えて記憶を呼び覚ます不思議な力があります。発売から50年以上が過ぎた今でも、『Yesterday Once More』は色あせることなく、あの頃の私を包み込んでくれます。これからもこの曲を聴くたびに、青春時代の思い出とともに、懐かしい「あの頃」を静かに思い出させてくれます。

 

ー『Yesterday Once More(イエスタデイ・ワンス・モア)』の和訳ー

――あの頃の歌が、もう一度――

ふと耳にした、昔よく聴いていた歌。

そのメロディーが流れてくると、忘れていたはずの遠い記憶が、まるで昨日のことのように蘇ってくる。

あの頃は、ラジオから流れてくる歌を何度も何度も聴いた。

お気に入りの曲が流れるのを待って、歌が始まれば、一緒になって口ずさんだ。

まだ何も知らなかった頃。毎日が今よりも新しくて、
小さなことにも心を動かされていた。

友達と笑ったこと。
恋をしたこと。
胸を痛めたこと。

そんな思い出が、あの頃聴いていた歌と一緒に心の奥に残っている。

そして今、昔の歌をもう一度聴くと、歌だけが戻ってきたのではない。

あの頃の自分まで、一緒に帰ってくる。

時は流れてしまった。もう戻れない時間もある。

それでも、歌は残っている。

昔聴いたその歌が、今の自分の胸の中でもう一度鳴り始める。

昨日は戻ってこない。

けれど、歌を聴けば――

一度遠くへ行ってしまった昨日が、ほんの少しだけ、もう一度帰ってくる。

 

良ければクリックして、お聞きください「YESTERDAY ONCE MORE – Carpenters」

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

これからも、季節の花や植物のこと、日々感じたことを、一つひとつ綴っていきたいと思います。

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